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伝統構法が大変なことになっている [木造]

木造の伝統構法が大変なことになっている

伝統木造構法で確認申請をすると
125万円も掛かるという話があった。
そんなには掛からないだろう確かめた。
宮城県の場合150m2の木造の場合
確認手数料 建築確認 14,000円 完了検査 16,000円
限界耐力計算による
    構造計算適合性判定手数料  140,000円または180,000円

高い方の合計で210,000円
これが役所関係の手数料。

伝統構法の確認申請についてなにか読んだような気がした。
建築士会の月刊機関誌「建築士」2007年9月号に記載があった。
長いが引用する。
*************引用開始********************
伝統建築を守れ~限界耐力計算による木造耐震設計の普及
(株)竹中工務店九州支店設計部構造G課長 大塚真裕氏

2.  新しい設計法~限界耐力設計法
 木造建物の構法は,パネルや筋違いといった耐力で地
震に抵抗する在来軸組構法,"貫き"や"ほぞ"といった
仕口部の変形性能で地震に抵抗する伝統構法,また,そ
の中間の性格を持ったものなど多様である。一方,建築
基準法・同施行令・告示等では耐力壁や
金具補強を優先
する耐震性能評価がなされており,その結果,地域性の
ある伝統構法には現行の耐震評価法は適用できず地域性
豊かな伝統木造建物が設計されていないのが現状である。
 平成12年の建築基準法・同施行令改正で新たに提案さ
れた限界耐力設計法によれば,告示に規定される木造に
関する仕様規定のうち耐久性等関係規定のみを守れば良
く,継ぎ手や仕口に金物を使用しない伝統木造構法も設
計が可能となっている。この具体的な方法にっいては,
日本建築構造技術者協会(JSCA)関西支部の木造分科会
が中心となり,2004年3月出版の「伝統工法を生かす木
造耐震設計マニュアル」等のなかに示されている。これ
によると "貫き"や"ほぞ"といった伝統工法独白の工
法ごとの復元力特性が振動実験により定められており,

建物の特性に応じた限界変形角を設定することで耐力を
計算することができる。また,1質点系への縮合や応答
値の算出も行うことができ,これと耐力とを比較するこ
とで耐震性能評価が可能となっている。

**** 一部省略  *********

 さて,本年6月20日に改正建築基準法が施行となった
が,限界耐力設計を行った建物の確認審査は,これまで
の主事審査に加え適合性判定機関での審査が付加される。
現在,福岡市での指定適合性判定機関は,福岡県建築住
宅センター,日本建築総合試験所,日本建築センターと
なっているが,限界耐力計算を行った建物は全て日本建
築センターでの審査となる。今後,歴史深い伝統木造工
法を限界耐力設計で実現する場合は,小規模な住宅であ
っても日本建築センターでの審査ということになる。木
造の限界耐力設計は理論的背景とクライテリアをしっか
り理解しておけば福岡県の適合性判定機関で十分審査が
可能であり,将来的にはこのような一律の規定をさけ,
柔軟な審査体制が許容されることを希望している。現在,
JSCA九州支部の木造部会でも川崎部会長のもと,木造
建物の限界耐力設計について勉強会を開催し専門性の高
い技術者を育成中である。地震に対して安全な都市が形
成されるためにも,幅広い知識と審査判定能力を持った
人材の育成が急務であるが,一方で木造建物の限界耐力
設計を普及させることにより,文化財の保護や耐震改修
を促進させ,安心で豊かな伝統文化が共存する社会をっ
くることにもっながると考えている。
************引用終わり*************************

この文章によると日本建築センターにて伝統構法の
限界耐力計算の適合性判定は受付けているように思えるが。

しかし実際は大変なことになっている。

埼玉の団体のホームページ
無断転載を禁じているので概要を紹介する。
非常に興味深い。
埼玉県鶴ヶ島市上広谷47-2 森と職人支援室
http://www7a.biglobe.ne.jp/~mori-syokunin/index.htm

そのホームページの
9) 家づくりについて・・・建築確認申請について

8月6日森と職人支援室が電話で12の機関に問合せした。

日本建築センターでは伝統木造構法の「適合性判定」の実績はない。
非常に困難であるとの反応。
日本ERI、ビューロベリタスでは可能性がありそうだ。
他のところはほとんど壊滅状態である。

電話での受け答えの記録がリアルである。
確認申請料125万円どころか申請の受付けさえ、されていないようだ。

さらにホームページの中、
7) 伝統構法の説明・・・2007年まだ伝統構法は未確認のもの
のなかに驚くべき内容がある。

現行の限界耐力計算による伝統木造構法に
東大と京大、関東と関西、
官僚と伝統構法業界の確執
があり、
伝統構法の存続さえ危ぶまれる状態なのだ。

推測であるが伝統構法による建物は6月20日以降建てられていないようだ。

気仙大工の皆さんのみならず、全国の伝統大工技能継承者は
兵糧攻めに遭っている。

このままでは2~3年で”タマホーム”が全国を席巻、
伝統構法は絶滅してしまうか!!??


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コメント 3

たいせい

 来年末で、壁量計算が廃止になると聞きました(?)
 だとすると、伝統工法どころか木造在来工法自体が絶滅してしまう危機を感じています。

 今回の建築基準法改正で、こんなに厳しい確認申請が通ったのだからこんなに安い家でも大丈夫(4号建物が大半で本来は関係なののでしょうが...。)との世界も広がり、ますますローコストハウスメーカーが業界を席巻しそうな気がします。

 200年住宅も、伝統工法や在来工法の流れでは考えられていないようだし、いったい国は私たちをどうしたいのか全く分かりません。
by たいせい (2007-11-01 10:17) 

気仙大工

改正法の問題を取り上げていただきありがとうございます。

金額のみが先行されており、日本建築センターの2重確認、ヒヤリングなどは誰も計算されておらず。東京まで出張は設計者の自腹せすか、まして東北・北海道・九州の設計者にとって大変な金額だと記事が書いておりません。
そして、表立った金額のみに目を奪われ一連の流れは、手数料のことしか、考えずに変な方向です。

>確かに「手数料」は22万円前後ですが、
>伝統工法提出には次のことの「経費」只で行うのですか、「限界耐力計算」も「液状化」などを証明する費用も合算しています。この金額如何するのですか。
近日中、国の担当課と話し合いの予定です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

九州・伝統工法設計者が計算したことを公開します。

「アツモノこりてナマスを吹く」がぴったりです。
計算偽装を見破るのは非常に困難です。判定機関を設け、マンションなどの高い建物を、2重のチェックをするのは、正しいことです。
日本の建築行政は、筋交いや2×4やログハウスには関心が深かったのですが、日本の伝統建築の住宅は消え去るものと認識したのか、今まで無視してきました。H12年にやはり伝統建築住宅もきちんと認識すべきと基準をもうけられました。(伝統構法の限界耐力計算)伝統建築住宅も認知されたのです。
しかし、今度の基準法改正で、日本の伝統建築住宅をその高い建物と同じジャンルに入れたので判定機関送りになったのです。そうすれば、高い建物と同じお金・同じ審査時間・同じ審査内容となります。
つまり、日本の伝統建築住宅の建築基準のハードルが越えられない高さになってしまいました。
皆さんは。基準が厳しくなるのは良いことだと思うかもしれません。
例えばインフルエンザにかかった時、町医者に見てもらえば1日に100人ぐらい診てもらいます。大学病院のICUにはいれば、1日に一人しか診れません。
インフルエンザは「大学病院のICU」で診ることという法律になったのです。

筋交いの家との比較
筋交いの住宅 伝統構法の家
審査期間 7日 70日
審査費用 2万円 25万円
書類の枚数 約15枚 約100枚
書類作製の費用 約20万円 約100万円

以上が伝統構造法に関することで、話題にはなっていません。
by 気仙大工 (2007-11-11 12:13) 

気仙大工

比較のところが不明なので再度

筋交いの家との比較
筋交いの住宅――――伝統構法の家
審査期間 ・・・・・・・・7日――― 70日
審査費用 ・・・・・・・・2万円―― 25万円
書類の枚数・・・・・・・・ 約15枚――約100枚
書類作製の費用・・・・・ 約20万円 ―約100万円

以上が伝統構造法に関することで、話題にはなっていません。
by 気仙大工 (2007-11-11 12:22) 

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